株式セクター
2026年2月のグローバル株式市場は、一見すると落ち着いているように見えながらも、その裏では大きな変動が進行していた月として記憶されるでしょう。主なテーマは、急速なセクター間ローテーション、個別株のボラティリティの高まり、そしてマクロ要因に基づくポジショニングの変化でした。この動きは特に米国株式で顕著であり、過去2年間市場を牽引してきたメガキャップ・テクノロジー株から、海外市場や景気敏感株、ディフェンシブなバリュー株への資金シフトが見られました。この再配分は、地政学的な不確実性、AI関連バリュエーションの高さや投資持続性への懸念、そしてマクロ経済見通しの再評価を背景に進みました。その結果、米国の大型株はまちまちの動きとなり、ナスダック100は約2.3%下落(2025年3月以来最大の月次下落)、S&P500も0.8%超下落し年初来初のマイナスとなりました。一方、ダウ平均は0.17%の小幅上昇となりました。
米国株が内部のローテーションに直面する中で、海外市場は注目を集め、米ドルがやや上昇する中でも堅調なパフォーマンスを示し、非米国資産への投資需要の強さが確認されました。韓国のKOSPI指数は月間で20%超上昇し、半導体セクターの強さとAI関連ハードウェア需要の継続に支えられました。日本も大きく上昇し、高市早苗首相が解散総選挙で勝利し、戦後初の3分の2超の安定多数を確保したことがセンチメントを押し上げました。財政刺激策や金融政策の見直しへの期待から、日経平均株価およびTOPIXはいずれも10%超上昇しました。一方、中国本土および香港市場は、テクノロジー課税案への懸念などから投資家心理が悪化し、地域内で出遅れました。英国株は大型株主導で上昇し、エネルギーや資本財のセクター構成が、米国テクノロジー株からの資金シフトや原油価格上昇への懸念の中で追い風となりました。欧州株も企業業績の好調や経済安定化の兆し、そして米国テクノロジー株からの資金ローテーションを背景に上昇し、主要指数は過去最高値を更新しました。STOXX Europe 600指数は史上最高値に達し、フランスのCAC40指数は約5.59%上昇しました。
債券セクター
2026年2月のグローバル債券市場は概ね上昇しました。投資家が経済成長の鈍化や地政学リスク、安全資産需要に注目したためです。先進国市場では、金融緩和期待の高まりとリスクセンチメントの悪化を背景に、国債利回りは低下しました。米国債は経済成長への懸念と地政学的リスクの高まりを受けて需要が増加しました。FRBの政策見通しも市場の重要なドライバーとなり、米国債利回りは低下しました。これは米国経済に対する慎重な見方と、将来的な金融緩和期待の高まりを反映しています。FRBは2026年1月の会合で政策金利を3.50~3.75%に据え置いています。英国では、将来の利下げ期待の高まりを背景にギルトが上昇しました。政策金利は3.75%で据え置かれましたが、5対4という僅差の決定が金融緩和支持の拡大を示し、市場は利下げ時期の前倒しを織り込みました。欧州大陸でも、成長懸念とインフレ鈍化期待を背景に国債利回りは低下しました。日本では、2月の総選挙を巡る不確実性により国債市場は変動しましたが、高市首相の圧勝により政治的不透明感が後退し、一部投資家は財政リスクの見直しを進め、日本国債の支えとなりました。一方で、政府の財政政策や日本銀行の金融政策正常化の行方は引き続き注視されています。
コモディティセクター
地政学的緊張の高まり、金融政策見通しの変化、需給動向の変化が重なり、商品市場は2月に大きなコントラストを伴う展開となりました。貴金属は急騰し、金先物は1オンスあたり5,200ドルを突破しました。これは地政学的リスクや米国の通商政策への懸念を背景に、安全資産需要が高まったためです。インフレ懸念、政府債務の増加、通貨下落リスクも投資需要を押し上げました。欧州や中東での緊張の高まりも金価格の上昇を後押ししました。銀先物も18%超上昇しました。エネルギー市場では、原油価格は変動が大きく、米国とイランの緊張が供給ルートに影響を与えました。ホルムズ海峡の通行が大きく妨げられ、世界の原油消費の約20%およびLNG輸送の重要部分が影響を受けました。ただし、供給の十分性や需要減速への懸念が上昇を抑制し、持続的な上昇には至りませんでした。農産物はまちまちで、大豆および大豆ミールはそれぞれ8%、7%超上昇しましたが、カカオ価格は供給過剰懸念から30%超下落しました。全体として、安全資産の強さ、エネルギー供給網の脆弱性、そして農業セクターの課題が浮き彫りとなりました。
為替セクター
為替市場は2月に大きな再調整が見られました。金利見通し、地政学的リスク、政策要因が複合的に影響しました。米ドルは1月の大幅下落後にやや回復し、ドル指数は約0.73%上昇しました。安全資産需要の回復や、2月20日の米最高裁判決により関税に関する大統領権限が制限されたこと、そしてFRBが慎重ながら将来的な利下げの可能性を残したことが背景にあります。英国ポンドは、金利据え置き決定が僅差であったことや財政制約を背景に、米ドルに対して大きく下落しました。中国のオフショア人民元は、貿易黒字の拡大や米中関係の改善、ドル安を背景に2023年3月以来の高値まで上昇しました。中国人民銀行は、為替の上昇ペースを抑制するためにフォワード取引の外貨リスク準備率を20%から0%に引き下げました。日本円は米ドルに対して約0.80%下落しました。日本銀行の植田総裁が追加利上げの可能性を示唆したにもかかわらず、政治・経済環境の複雑さが通貨の重しとなりました。
暗号資産セクター
暗号資産市場は2026年2月に厳しい局面を迎えました。広範な調整、機関投資家の資金流出、流動性環境の悪化が重なったためです。ビットコイン先物は月間で20%超下落し、2月5日から6日にかけての売り局面では一時61,000ドルを下回りました。これは過去5か月で4回目の月次下落となります。一方、イーサリアム先物は約28%下落し、リスク選好の変化や流動性低下の影響をより強く受け、ビットコインを下回るパフォーマンスとなりました。
出所:Superfund Market Commentary – February 2026を和訳編集して記載
スーパーファンド・インベストメント・グループでは、株式や債券に加え、コモディティ市場を重視した投資戦略も採用しています。個別リスクに一元的に左右される資産配分は、大きなリスクと考えており、リスクとリターンのバランス配分で優位なパフォーマンスを発揮する戦略に注目しています。本資料は、投資勧誘を目的として作成されたものではなく、あくまで情報提供を目的としたものです。一部主観や意見が含まれている場合もあります。投資信託等金融商品にかかる最終的な投資判断は、投資信託説明書(目論見書)や他の資料などを参考に、ご自身の判断でなさるようお願い致します。