マーケット概況コメント（月間：2021年2月）

【1】マーケット概況コメント（月間：2021年2月）
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【1】マーケット概況コメント（月間：2021年2月）

2021年2月は、COVID-19感染数の減少とその後の景気回復に向けた楽観的な見方の高まりを象徴する月となりました。世界中での急速なワクチン接種の展開は、感染の減少につながることから、市場をより高値に牽引しました。しかし、テキサスでの冬場の危機による一時的なWTI原油の減産、および債券利回りの上昇が大規模な売りの引き金となり、トレーダーがリスク資産から逃避しました。これらの予想外の出来事が交錯して発生したことで、競争市場が平準化されました。

最近の研究で、現在のワクチンは南アフリカとブラジルのCovid-19変異株に対してそれほど効果的ではない可能性があることが示唆されているため、ウイルス変異が正常への復帰を遅らせる可能性があるという懸念が依然として残っています。それにもかかわらず多くの企業が予想よりも高い月間収益を報告したため、2月はダウジョーンズ、ナスダック、S＆P500などの主要な株価指数が上昇しました。不動産、エネルギー、公益セクターが業績未達の一方、通信サービスとITセクターが業績上振れの見通しにより市場を牽引しました。

長期金利の上昇は、2月の最大のテーマの1つでした。バイデン大統領の1.9兆ドルのCOVID-19援助法案と、大量の世界的な金融および財政刺激策が、より高いレベルの経済成長とインフレにつながるという期待に後押しされて、世界のソブリン債市場は2か月連続で広範囲にわたる売りに見舞われました。10年国債の利回りは全面的に上昇し、10年物米国債は1月末の1.07％から1.40％に上昇しました。インフレ調整後、1年間で最高レベルに上昇したことを表しています。オーストラリアの10年債利回りも2019年初頭以来の最高値に上昇し、日本の10年国債利回りも上昇、2016年1月以来の最高値で月を終えました。多くの投資家は、債券利回りの上昇が世界的なインフレを加速させる兆候であることを恐れています。

コモディティセクターでは、テキサスの冬の嵐の危機による予想外の生産量減少の中で原油価格が上昇し、水と食糧の不足と相まって大規模な停電が発生しました。OPECが減産を発表し、サウジアラビアが1日あたり100万バレルの自主的減産を実施したにもかかわらず、WTI原油生産の突然の減産が発生しました。これらを合わせると、世界の供給量は1日あたり約1,100万バレル減少し、石油価格は4か月連続上昇に向けて急騰しました。貴金属の市場価格は、債券利回りの急上昇によって開始された売りの影響を大きく受けました。その結果、金と銀の価格は急激に下落しました。

通貨セクターでは、債券利回りの上昇により全体的にリスク資産が減少したため、2月末にオーストラリアドルおよびその他のリスク通貨は下落しました。一方、伝統的な安全通貨である米ドルは恩恵を受けて高値で取引を終え、日本円は円安基調で月を締めくくりました。

出所：Superfund Market Commentary – February 2021を和訳編集して記載

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