ロシアンルーレット
トランプ氏の勝利が伝えられた翌日、世界には早くも緊張緩和の兆しが見え始めていた。次期アメリカ大統領はロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、和平への期待感が高まった。しかし、なぜいま再び世界が警戒態勢に入ったのだろうか。その原因は、来年1月19日まで在任する現職大統領、ジョー・バイデン氏による混乱した戦争政策にある。
バイデン政権は、ウクライナによるロシアへの長距離ミサイル攻撃を容認し、対立を激化させた。さらに、英国のステルス技術を搭載した「ストームシャドウ」ミサイルの使用も後押しし、ウクライナはこれをロシア領内に向けて発射した。これに対し、ロシアはモスクワを含む主要都市への攻撃を想定し、ウクライナに対して極超音速ミサイルを新たに配備。今週だけでも、ロシアは100発の通常ミサイルと466発の威嚇目的と見られるミサイルを配備した。
さらに深刻なのは、ロシアが自国の核ドクトリンを改定した点だ。今後、ウクライナのように他の核保有国から武器供給を受けてロシアを攻撃する国家に対しては、核兵器の使用も辞さないという姿勢を明示した。これはもはや仮定ではなく、現実に進行している事態である。事実上、ヨーロッパは再び核戦争の危機にさらされている。
こうした状況を招いた責任は、バイデン氏とEU内の一部リベラル指導者たちにある。彼らは、ヨーロッパの安全保障を賭けた“ロシアンルーレット”を行っているに等しい。オーストリアの中立政策も、選挙で敗れた勢力によって事実上放棄された。
その一方で、少なくとも60億ユーロが、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガルといった国々が導入を拒否したロシア向け「EUスカイシールド」兵器システムに投資される見込みだ。これは、オーストリアの伝統的な中立性と整合しない動きである。

クリスチャン・バハ
スーパーファンド創立者からのゲストコメント
(*2024年12月1日(日)記事を翻訳編集)
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