差し迫る核の脅威
私たちオーストリア共和国の中立性はいま、どこへ行ってしまったのでしょうか。伝説的な政治家ブルーノ・クライスキーが築いた、第二共和国の柱ともいえるこの中立の伝統が、あまりにも軽んじられている現状を目にしたなら、彼はきっと嘆き悲しむに違いありません。
今日のオーストリアの公式な代表者たちは、一方の戦争当事者を称賛し、もう一方を非難しています。その「新しい赤・白・赤の外交政策」は、多くの国民に深い失望を与えています。道徳的優位を装うその姿勢は、失策を繰り返したドイツ前外相の姿を想起させます。さらに、私たちはブリュッセルで決められたNATOの立場を、説教調で押し付けられているのです。
本来なら、オーストリアの使命は小国としての中立を生かし、仲介者や平和会議のホストとして行動することです。それこそが今の時代に求められる最も重要な役割のはずです。平和の仲介者を目指すのであれば、道徳を一方的に押し付けてはなりません。しかし残念ながら、私たちの国会議員たちにはその視野が欠けています。
現実には、中東の紛争は戦争へと拡大し、核による被曝の危険さえ容認される事態になっています。世界は、戦争の歯車を軽々しく回してしまう政治家たちに支配されています。かつてないほど、私たちは核の淵へと近づいています。
中立性は過去の遺物ではありません。それは今も活用されていない可能性であり、賢く用いれば、対話が戦争に取って代わる舞台をつくり出せるのです。必要なのは、日曜の演説家ではなく、心と信念、そして誠実さを備えた政治家――新しいクライスキーなのです。

クリスチャン・バハ
スーパーファンド創立者からのゲストコメント
(*2025年6月22日(日)記事を翻訳編集)
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